障害年金を自分で申請して「不支給」になったときの厳しい現実と対処法

社会保険労務士 岡田真樹

岡田真樹 みんなのねんきん社労士法人代表

大学卒業後メーカー勤務中に左手を機械に巻き込まれ、親指以外を失う大ケガを負う。その後は障害者雇用の枠で聴覚・発達・精神・身体障害を持つ方々と働いた経験を持つ。障害年金の手続きを自ら行なったことを契機に社会保険労務士の道へ。2021年より現職。年間約1000件の相談に応じている。

 

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自身で申請して不支給の障害年金 不服申立すべきか否かその正解とは|実録!岡田社労士の障害年金ここだけの話|みんなのねんきん/相談実績月間100件以上
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当ブログの要約版は約2000文字です。

ここだけの話、今回はこんな話です

精神疾患を患い、仕事や日常生活に大きな支障があるCさん。

インターネットで障害年金制度を知り、ご自身で書類を揃えて申請しました。

しかし、数ヶ月後に届いたのは無情にも「不支給」の通知。

Cさんは「こんなに生活が苦しいのに、なぜ認められないんだ!」と納得がいかず、当法人に相談にみえました。

近年、ご自身で障害年金を申請される方が増えています。

実は不支給になった後に「不服申立て(審査請求)」をして結果を覆すのは、想像以上に困難です。

今回は、ご自身で申請して不支給になってしまった場合の厳しい現実と、そこからの正しい対処法を専門家の視点から解説します。

自身で申請して不支給になる「最大の盲点」

ご自身の手続きで不支給となる非常に多い原因は、ご本人の「こんなに生活が辛い」という主観的な苦しみと、年金機構が定める客観的な「審査の視点」との間に大きなズレがあることです。

障害年金の審査は、本人の感情面を評価するものではありません。

「日常生活や働く能力が具体的にどの程度制限されているか」を、客観的な書類(診断書や申立書)から判断します。

さらに皮肉なことに、「ご自身で苦労して申請手続きを完結させた」という事実そのものが、審査においては「それだけ論理的な書類を一人で準備できるなら、日常生活能力は落ちていない」と、不支給の判断材料にされてしまうリスクすらあるのです。

また、厚生労働省の調査報告書(令和7年6月公表)によると、精神障害の不支給事案のうち、そもそも「症状が軽い(障害状態の目安に達していない)」ケースが全体の75.3%を占めているという現実もあります。

不服申立て(審査請求)に潜む「3つの厳しい現実」

不支給の通知を受けて「すぐに異議を訴えたい」と思うのは当然ですが、そこには3つの高い壁があります。

  • 認めてもらえる確率(容認率)が圧倒的に低い

令和6年度の一段階目の不服申立での「容認率」はわずか9.9%です。医学的評価が絡む争点に限定すると、この数字はさらに低くなります。

  • 結果が出るまでの期間が長い

一段階目の「審査請求」で通常半年程度、二段階目の「再審査請求」まで進むとさらに8ヶ月程度かかります。結論が出るまで1年以上、不安なまま待たなければなりません。

  • 過去に提出した書類だけで再審査される

不服申立は、原則として「初回申請時に提出した書類」のみで再審査されます。自分で申請した「障害状態が軽いことしか証明できなかった書類」を改めて見直してもらう作業のため、勝ち目はほぼありません。

「とりあえず自分でやってみて、ダメなら専門家に頼んで不服申立をしよう」という考え方は非常に危険です。

一度下された「不該当」の記録を覆すのは難易度が跳ね上がるため、専門家に依頼する場合の費用も通常より高額になってしまいます。

ここだけの話、みんなのねんきんは「不支給」にこう対処する

もしご自身で申請して不支給になってしまった場合、当法人では以下のステップでリカバリーを図ります。

過去の提出書類を取り寄せて分析する

ご本人の記憶と実際の提出書類の内容が異なっているケースは珍しくありません。

年金事務所から過去の申請書類のコピーを取り寄せ、当時の「実際の状態」と「書類の記載内容」のズレや矛盾点を専門的な視点で徹底的に分析します。

「不服申立」か「再申請」かを見極める

分析の結果、当時の症状が基準に達していなかったと判断せざるを得ない場合は、無理に不服申立を行わず、今後の治療経過を見て明確に症状が悪化した段階で「再申請(再請求)」を行うルートをご提案します。

一方で、行政側の判断に明らかな誤りがあると確信できる場合には、全力で書面を作成し、不服申立に挑みます。

ここだけの話、今回のまとめです

【みんなのねんきん】岡田真樹社会保険労務士

今回は、障害年金の不支給に対する不服申立ての現実をご紹介しました。

ポイントは以下のとおり。

  • 本人の主観的な苦しみと、年金機構が定める客観的な「審査の視点」との間にズレがあることが不支給につながっている
  • 不服申立てには3つの厳しい現実(低い・長い・勝ち目なし)が潜んでいる
  • みんなのねんきんは申請書類を取り寄せて不支給の分析を的確に行い、適切な方針で不支給に対応している

ご自身で申請して不支給通知を受け取った後からでも、不服申立や、書類を作り直して再請求を行うなど、結果を覆すための方法はゼロではありません。

しかし、一度不該当になってから覆す労力、時間、そして費用は計り知れません。

だからこそ、私たちが一番にお伝えしたい本当の正解は、「最初の申請の段階から、専門家を利用してほしい」ということです。

事前に専門家へご相談いただくことで、ご自身の現在の状態が、国の定める「障害等級の基準に該当しているか」が明確になります。

基準に達していない状態で無駄な申請を行う労力を省くことができますし、書類によって「障害状態が軽い」と誤解される事態も完全に回避できます。

実態に即した正確な書類を作成し、一発で受給を決めることこそが、結果的に時間もお金を最も節約でき、何よりあなたの心身の負担を最小限に抑える確実な道なのです。

障害状態にあると、外出すること自体が大変なご負担になるかと思います。

私たちの事務所では、ご自宅にいながらスマートフォン一つで、LINEやメールを使って簡単にご相談いただけます

「自分でやってみようかな」と無理をしてしまう前に、ぜひ一度、気軽にメッセージを寄せてみてください。

あなたにとって一番確実な道を、一緒に探していきましょう。

  • この記事を書いた人
社会保険労務士 岡田真樹

岡田真樹 みんなのねんきん社労士法人代表

大学卒業後メーカー勤務中に左手を機械に巻き込まれ、親指以外を失う大ケガを負う。その後は障害者雇用の枠で聴覚・発達・精神・身体障害を持つ方々と働いた経験を持つ。障害年金の手続きを自ら行なったことを契機に社会保険労務士の道へ。2021年より現職。年間約1000件の相談に応じている。

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